焚き火座談会 焚き火座談会

2020.06.04

焚き火座談会

「ひとはみな、焚き火を囲めばわかりあえる!」という思い入れから、今宵初対面の3人が焚き火を囲み……、おしゃべりははじまった。
火を見ながら、しごとのこと、まちのこと、それから自分自身のこと。気がついたら心にも火が灯っている。
「はじめまして」な山中湖の夜、焚き火座談会、はじまりはじまり。

お喋りアイコン今宵のおしゃべりゲスト

「The Old Bus」を運営する舛本佳奈子さん 「The Old Bus」を運営する舛本佳奈子さん

東京で空間デザインの仕事をしながら、自身でリノベーションをしたシェアハウスを運営。
その後横浜のツリーハウスカフェに立ち上げから参加し、空間づくりに夢中になる。
2018年、横浜で通っていた古いバスを改装したバーが壊されてしまうことを知り、引き継ぐことを決意。
クラウドファンディングで資金調達をし、静岡県沼津市にバスを移動、チルアウトスペース「The Old Bus」を運営している。

高校生を対象とした地域プログラムを開発する「かえる舎」代表:斎藤和真さん 高校生を対象とした地域プログラムを開発する「かえる舎」代表:斎藤和真さん

高校生を対象とした地域プログラムを開発する「かえる舎」代表。
生まれたところに縛られ嫌々暮らすのでなく、地元に対しての愛情やプライドをもつための環境づくりや生き生きと地元で活動する大人との交流の機会などをつくる。
主に、山梨県富士吉田市で活動中。

R.project・清風荘、レイクロッジヤマナカのマネージャー:吉井辰仁さん R.project・清風荘、レイクロッジヤマナカのマネージャー:吉井辰仁さん

R.project・清風荘レイクロッジヤマナカのマネージャー。
学生時代にバンドをはじめ、インディーズデビューの経験あり。
デジタルカメラの販売員、求人メディア、恋愛ゲームの営業、リゾートホテルのサービスなどを経て、2017年R.projectに入社。
会社の内外を活性化するために日々奮闘中。

〜 その1 〜

吉井
お二人とも遠くからありがとうございます!
今日はレイクロッジヤマナカで、普段スタッフと囲む焚き火を用意しました。
お肉もたくさんあるんでどんどん召し上がってください。
斎藤
美味しそう〜。いただきます。
うわ、砂肝美味しい! 焼き方がちがいますね。
吉井
お二人のプロフィールを拝見したんですけど、
舛本さんのバスすごいですね。写真で見たときのインパクト!
舛本
ありがとうございます。
もともとは、横浜にあった古いバスのバーだったんですよ。
わたしも大好きで7年間くらいお客として通っていました。
だけど、バスを置いていた駐車場がなくなってしまい、バスも古かったこともあってスクラップされちゃうという話を聞いて。
なんとかせねばと、引き継ぐことにしたんです。
吉井
クラウドファンディングで資金達成して、
横浜から静岡・沼津にバスを移動することになったんですよね?
舛本
はい。レッカーで運ばなければいけなかったので、移動はけっこうドキドキでした。
今は沼津の海沿いに置かせてもらって、「The Old Bus」という名のチルアウトスペースとして運営をしています。駿河湾が一望できる、穏やかないいところなんです。
「The Old Bus」 「The Old Bus」
斎藤
チルアウトスペース……いい。
吉井
斎藤さんって、かえる舎のホームページで山田孝之さんのTシャツ着てるひとですよね。
友だちになれると直感しました(笑)。
斎藤和真:かえる舎のホームページで山田孝之さんのTシャツ着てるひと 斎藤和真:かえる舎のホームページで山田孝之さんのTシャツ着てるひと
斎藤
はい。いま相方と二人で事業をやっているんですが、
もうひとりのほうは「サニーデイ・サービス」のTシャツで(笑)。
※もうひとりは赤松智志さん。
僕の実家は栃木県にあるんですけど、最近の話でいうと、天皇の即位がありましたよね。
吉井
舛本
……?
斎藤
大嘗祭っていう天皇陛下が国の繁栄を祈るお祭りがあるんです。五穀豊穣とかを願うために、いろんなものを奉納します。その方納品を作る箱を作っているのが、僕の地元なんです!
※令和元年(2019年)の大嘗祭。毎年行われているが、天皇即位の儀と相まって特別な神事として執り行われた。
吉井
舛本
えーーーーーー!?!?!?!?
なにそれ、すごい!
斎藤
で、実家の親族も木工の会社をやってて、ライフスタイルの変化や時代に合わせて、いろいろなものを積極的に作っているんです!なんか雰囲気がすごいよくて。ちゃんとした企業研修なんてものはないけれど、一人一人が技術と地域に対する誇りみたいなものがあって、見学にいくとすごいグイグイ説明してくれたりするんすよ。なんか、できることを最大限にやって、新しいことにチャレンジしてるおっちゃんたちは、すごく生き生きしてるんですよね。
舛本
うんうん。分かる気がします。
斎藤
僕は、地域をフィールドに仕事をさせてもらっているんですが、
「いい地域って何だろう?」と考えたときに、僕みたいな外から来た者が何かをやるのも悪くないけど、「地元にいるひとが、暮らしの範囲の中で生き生きと幸せそうに営む風景」が、いい地域なんじゃないか?っていう考えに行き着いたんです。
「地元」をもっとポジティブにとらえてもらうきっかけや仕組みってどうやったらできるかな?と考えて、5年前に「かえる舎」を立ち上げました。
吉井
そのきっかけには、クリエイティブなご実家も関係してますか?
斎藤
僕の地元の伝統産業は木工で、実家も代々事業をしているんですが、祖父はその流れのなかで、教員になったんです。
「事業を継続するためには、人づくりが大事だ」って。
舛本
早くから教育を重視していたんですね。
斎藤
でも、今の学校教育って均一化されていて、切りそろえられちゃっている。
例えば、自分から伸びようとする野菜って、自分で栄養を取りに行ってるし、強くて味がいい野菜になるはず。
でもその環境や料理方法を知らないひとが多くなって、クセが強いから食べられないって、排除されちゃう。
そうじゃなくて、それぞれの味が認められて美味しく食べられる環境をつくりましょうよって、学校と地域の間にある学び舎をつくりました。
僕もじいちゃんと同じ、教育の部分からアプローチしたいと思ってます。
吉井辰仁:「R.projectにも共通した想い」 吉井辰仁:「R.projectにも共通した想い」
吉井
R.projectにも共通した想いがありますね。
合宿施設は、僕らの代表が金融の仕事をしていた時代に何十億で建てられた遊休施設が使われていないことを知ってはじめました。皆が見捨てたものに、価値があるはずだって。
合宿の価値について深堀りしていくと、教育にも結びつくんですよね。
好きなことに対して突っ走れる環境をつくりたい。
ダンスやアート、英語、何でもいいんです。
「ザ・モンテソーリ・オブ・トウキョウ」というインターナショナル・スクールの運営もはじめました。
※モンテソーリ……「子どもには、自分を育てる力が備わっている」とした、子どもの自発的な行動に重きをおいた教育法。
斎藤
まさかの競合さんでしたか(笑)。
嘘です、いつも尊敬して見ています。
吉井
一緒にやりましょうよ。この場所を高校生と一緒に使ってくださいよ。
斎藤
ぜひぜひ! 高校生が地域のことを伝えるローカルメディアもやっているので。高校生が記者となって、取材に行ったりしても面白いかも。
かえる舎……高校生が地域の豊かさを伝える小さな編集社。すでに高校生によって取材された記事がいくつも掲載されている。
吉井
いいですね!やりましょうよ。
焚火が火の子を爆いて舞う 焚火が火の子を爆いて舞う
吉井
さんまも焼けましたよ!どうぞどうぞ食べてください。
舛本
うわあ、美味しい〜!うしいろも喜んでる。
※うしいろ……舛本さんとともに暮らしている狆×チワワのミックス犬。
斎藤
うしいろちゃんって、なんで「うしいろ」って言うんですか?
舛本
白と黒で牛の色をしているから。
斎藤
わ、たしかに〜。
吉井
そういえば、舛本さんのThe Old Busって、天井に名刺がたくさん貼ってあったりすごいおしゃれですよね。
手直しってしたんですか?
The Old Bus:天井に無数の名刺が貼ってありおしゃれな内装 The Old Bus:天井に無数の名刺が貼ってありおしゃれな内装
舛本
譲り受けたときは、壁も床も腐っていたんです。天井も雨漏りしちゃってて。
斎藤
予想以上にハードな状況だ。
舛本
壁も床もいったん剥がして新しいものに変えました。雨漏りの修繕も雨が降る度に屋根の穴をひとつずつ埋めて。
吉井
めちゃめちゃ根気のいる作業じゃないっすか!
プラスアルファの改修はあったんですか?
舛本
内装はわからない程度にやり変えました。横浜時代の昔のお客さんが来ても分からないように。
わたし、横浜にあったときのバスのバーがすごく好きだったんです。突然坂本龍馬の像が置いてあったり、マスターやお客さんが世界各地で買ってきたイヤゲモノがあったりして。そんなカオス感も含めて好きでしたから。
※イヤゲモノ……観光地で「誰がこんなもん買うわけ?」と思わせたり、贈られた相手が喜ぶどころか突き返されそうな、貰っても全然うれしくない20世紀の愛すべき土産物。みうらじゅんの造語。
吉井
駿河湾に面した落ち着いたエリアですから、すこーしすっきりさせて、いまのThe Old Busがあるんですね。
今後決まっていることってありますか?
舛本
海沿いに置かれているThe Old Busの向かいに建物があるんですけど、
そこをシェアスペースの一環で「海の家」として開きたいと思っています。
斎藤
海の家って聞くだけでワクワクしますよね。冬でも。
舛本佳奈子:笑顔で構想を話す 舛本佳奈子:笑顔で構想を話す
舛本
海の家の裏には山があって、昔キャンプ場だったみたいで、小さなバンガローもいくつかあるんです。
そこも好きに使っていいよとオーナーさんに言ってもらえたので、使えそうなところは直して、友人が来たら泊まってもらえるようにしようかな。
山の中で平地になったスペースもあって、そこにはデッキをつくろうかな、とか。
いろいろと構想はあるんですが、基本的に夫と二人での作業なので、ゆっくりゆっくりです。
斎藤
チルだなあ〜。
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